スイス連邦の紹介

スイス連邦(スイスれんぽう)、通称スイスは、人口745万人、永世中立国、直接民主主義国家であるヨーロッパの連邦制共和国。ドイツ、フランス、イタリア、オーストリア、リヒテンシュタインに囲まれた内陸に位置する。国内には、多くの国際機関の本部が置かれている。 国民皆兵国家である。首都はベルン。
いろいろな面で日本の参考になるのでやや詳しく紹介する。


永世中立国
1815年のウイーン会議で永世中立国として承認。将来もし多国間で戦争が起こっても自国は中立の立場である事を宣言し、他国がその中立を保障・承認しているが、軍事的な同盟国がないことから、他国の軍事攻撃に遭った場合でも自国のみで解決しなければならないという側面もあるため、強力な軍隊を組織している(武装中立)。


多民族国家
同じゲルマン系とはいえ、多民族国家で国内紛争のない先進国。
各地方の地理的・歴史的な理由から使用言語が分かれているため、ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語の4つを公用語と定めている。北部と中部では主にドイツ語が使われている。

産業
主な産業は、観光業、精密機械工業(時計、光学器械)、化学薬品工業、金融業(銀行、保険)。国民1人あたりのGDP(国内総生産)は、$32,300 (2005 est.)。日本は、$31,500 (2005 est.)。スイスフランは、金よりも堅いと言われるほどの世界で最も安定した通貨であり、1870年代の硬貨が未だにデザインも変更されずにそのまま製造され、流通している。国内の物価および賃金水準は高く、国民の貯蓄高も、日本並みに高い。スイスは欧州連合 (EU)には国民投票により未加盟である。

軍事
スイスは武力によって永世中立を維持してきた重武装の国家としても知られる。近代的で高度な武正規軍を有するとともに殆どの成人男子が予備役もしくは民間防衛隊として有事に備えてる。軍事基地が高い密度で存在する上、岩山をくりぬいて建設されるなど高度に要塞化されている。ほとんどの主要な一般道路には戦車侵入防止の為の装置が常設してある。政府が食糧を数年分貯蔵していたり、学校にも緊急避難用のシェルターが装備されているなど、国民保護の対策も十分に取られている。
国民皆兵を国是としており、徴兵制度である。20-30歳の男子に兵役の義務があり女子は任意である。スイスの男性の大多数は予備役軍人であるため各家庭には自動小銃と銃弾が支給され各自で保管されている。地区単位で設置されている武器庫には対戦車火器や迫撃砲等が収められている。これらの支給火器が犯罪に用いられることはごく稀である。国防の基本戦略は、敵国にとって仮に侵略が不可能でないとしても、侵略のメリットよりも損害の方が大きくなるようにすることにある。国連加盟後もこの基本戦略は変わっていない。

憲法だけで国が守られると考えるどこかの国とは違う